「仏壇じまいの費用は実際どれくらいかかるのか、見積もりが業者ごとにバラバラで判断できない」——本記事では、サイズ別・処分方法別・業者タイプ別・地域別の費用相場を細かく整理し、「自分のケースなら総額いくらか」を逆算できる構成にしました。費用に絞って深掘りした実用ガイドです。
仏壇じまいの総額は2万円〜15万円と幅があり、'仏壇のサイズ'・'魂抜き法要をどこに依頼するか'・'処分方法をどれにするか'の3要素で大きく変動します。最安2万円台〜最高30万円超まで、ケース別シミュレーションも含めて全パターンを解説します。仏壇じまいの全体像は仏壇じまいの基礎ガイドもご覧ください。
仏壇じまいの費用相場:総額2万〜15万円
仏壇じまいの総額相場は次のとおりです。'魂抜き法要・運搬・お焚き上げ'を全て依頼した場合の目安です。
仏壇サイズ | 最安パターン | 標準パターン | 手厚いパターン |
|---|---|---|---|
小型(高さ60cm未満・上置仏壇) | 2万〜3万円 | 4万〜6万円 | 8万〜10万円 |
中型(高さ60〜130cm・床置型) | 3万〜5万円 | 6万〜10万円 | 12万〜15万円 |
大型(高さ130cm超・唐木/金仏壇) | 5万〜8万円 | 10万〜15万円 | 20万〜30万円 |
'最安パターン'は不用品回収業者中心、'標準'は仏具店経由、'手厚い'は菩提寺で正式な魂抜き法要を行うイメージです。サイズが上がるほど運搬費・処分費が上がり、また'金仏壇'は装飾金箔のため処分時の手間が増えて費用上振れします。
費用の内訳:3つの主要項目
仏壇じまいの費用は大きく次の3つに分解できます。
① 魂抜き(閉眼供養)の費用:1万〜5万円
仏壇に宿るとされる仏性を抜く法要。菩提寺・寺院に依頼する場合のお布施は3万〜5万円、ネット手配サービス(よりそうお坊さん便等)なら1万5,000〜3万5,000円が相場です。お車代5,000〜1万円が別途かかる場合あり。
'仏壇は購入時点で開眼供養を受けていない''もう何十年も供養していない'という場合は、魂抜きを省略する選択もあります(宗派により考え方が分かれる点は注意)。
② 運搬・引き取りの費用:5,000〜3万円
仏壇を自宅から処分先まで運ぶ費用。軽トラック1台分で5,000〜1万5,000円・2tトラックで1万5,000〜3万円が目安です。階段から下ろす作業や2人作業が必要な場合は、追加料金が発生します。
マンション高層階・エレベーターなし物件・大型仏壇では運搬費が総額に大きく影響します。事前に階段・通路の幅・搬出経路を業者に伝えて見積もりを取りましょう。
③ 処分(お焚き上げ・解体)の費用:5,000〜10万円
処分方法によって費用が大きく変動します。
- お焚き上げ(寺院での供養焼却)——3万〜10万円。最も手厚い供養
- 仏具店での合同供養処分——1万5,000〜5万円。中間的な手厚さ
- 不用品回収業者での処分——5,000〜2万円。コスト重視
- 自治体の粗大ごみ——500〜2,500円(自治体による)。最安だが供養なし
サイズ別の総額目安
小型仏壇(上置型・モダン仏壇)
近年人気のマンション向けコンパクト仏壇。総額は2万〜10万円に収まることが多く、軽トラック1台で運搬可能。お焚き上げ料も小型なら抑えられます。
小型はネット完結プラン(魂抜き+運搬+処分セットで3万円〜)も選択肢が豊富です。
中型仏壇(床置型・標準的サイズ)
戸建住宅で最も多いタイプ。総額は4万〜15万円が中心レンジです。運搬費・処分費とも'標準的な金額'がかかり、業者選びで2〜5万円の差が出ます。
大型仏壇(唐木・金仏壇)
伝統的な唐木仏壇・金仏壇は最も費用がかかります。総額は8万〜30万円と幅が広く、特に金箔・蒔絵装飾の金仏壇は処分時の解体・分別作業が必要なため、費用が上振れします。
大型かつ歴史のある仏壇は、仏具店での買取査定を併用すると総額負担が下がる可能性があります(状態が良ければ数万円で買い取られるケースあり)。
処分方法別の費用比較
処分方法 | 費用 | 供養の手厚さ | 向くケース |
|---|---|---|---|
菩提寺でお焚き上げ | 5万〜15万円 | ★★★ | 檀家・正式供養を望む |
仏具店経由(購入店) | 3万〜10万円 | ★★★ | 仏壇を購入した店が継続営業 |
仏具店経由(他店) | 4万〜12万円 | ★★★ | 近隣の仏具店を探す |
仏壇じまい専門業者 | 3万〜8万円 | ★★ | 合同供養込みでコスパ重視 |
不用品回収業者 | 1万〜3万円 | ★ | 供養済みで処分のみ |
自治体粗大ごみ | 500〜2,500円 | なし | 供養済みで最安希望 |
'供養の手厚さ'と'費用'は概ねトレードオフの関係です。家族の意向と故人の信仰の重さを踏まえて選びましょう。
地域別の費用差
仏壇じまいは地域差が小さくないサービスです。一般的な傾向は次のとおりです。
- 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)——標準より1〜2割高め。業者選択肢は最多
- 関西圏(大阪・京都・兵庫)——標準的。京都は寺院での正式供養文化が強い
- 地方都市——標準より1〜2割安め。ただし業者数が少なく選択肢限定
- 離島・過疎地——運搬費が大幅増。本土への運搬込みで5万円以上の追加例もあり
ケース別 総額シミュレーション
ケース1:マンション・小型仏壇・ネット完結 → 約3万円
- 魂抜き(よりそうお坊さん便): 1万8,000円
- 運搬・引き取り(軽トラ): 6,000円
- 合同供養処分: 8,000円
- 合計: 約3万2,000円
ケース2:戸建・中型仏壇・仏具店一括 → 約8万円
- 魂抜き(菩提寺・お車代込み): 4万円
- 運搬・引き取り(2t): 1万5,000円
- 仏具店でのお焚き上げ: 2万5,000円
- 合計: 約8万円
ケース3:戸建・大型唐木仏壇・正式供養 → 約20万円
- 魂抜き(菩提寺・正式法要): 5万円
- 運搬(2t・階段作業含む): 3万円
- 菩提寺でのお焚き上げ(大型): 12万円
- 合計: 約20万円
費用を抑える5つのコツ
- 3社以上から相見積もり——業者によって2〜5万円の差。サイズ・搬出経路を統一条件で見積依頼
- 魂抜きはネット手配を活用——菩提寺がない・檀家でない場合、ネット手配で1〜2万円節約可能
- 運搬を自分で行う——軽トラレンタル+家族の協力で運搬費5,000〜1万円を圧縮(ただし大型は安全面でリスク)
- 仏壇本体の買取査定を依頼——状態が良い唐木仏壇・金仏壇は数万円で買取されるケースあり
- セットプランを選ぶ——'魂抜き+運搬+処分'のパッケージは個別手配より1〜3万円安い
仏壇じまいに補助金はある?
2026年4月時点で、仏壇じまい単独の自治体補助金は基本的に存在しません。ただし、墓じまいとセットで補助金が出る自治体があります(対象は墓石撤去費)。詳しくは墓じまい補助金の自治体一覧をご覧ください。
仏壇じまいの費用負担を抑えるには'相見積もり'と'処分方法の選択'が現実的な方法です。
仏壇じまいの費用 よくある質問
Q1. 自治体の粗大ごみで出すのは失礼でしょうか?
魂抜き(閉眼供養)を済ませていれば、仏教的には問題ないとされています。供養を終えた仏壇は'木材の家具'として扱えるためです。ただし家族の心情として抵抗がある場合は、お焚き上げや合同供養を選ぶことをおすすめします。
Q2. 業者の見積もりが2倍違うのですが、なぜですか?
仏壇じまい業者間の価格差は'処分方法'の違いが最大要因です。お焚き上げを実施する業者と、不用品処理として扱う業者で原価が大きく異なります。'供養はどう実施されるか''領収書はもらえるか'を確認すると、価格差の理由が見えてきます。
Q3. 位牌や仏具(過去帳・お鈴等)の処分費は別ですか?
仏壇本体とセットで依頼すれば追加料金なしのことが多いです。ただし位牌だけ単体で処分する場合は1基あたり3,000〜1万円のお焚き上げ料がかかります。位牌を残す場合は、永代供養との組み合わせも検討してください。
Q4. 仏壇じまいの費用は誰が負担しますか?
法的な決まりはなく、家族で話し合って決めるのが一般的です。仏壇の名義人(購入者)が亡くなっている場合、相続した家族・墓じまいの主導者が負担するケースが多くなっています。費用負担を分担する場合は、見積もり段階で兄弟姉妹に共有しておくとトラブル防止になります。
Q5. お布施の金額は決まっていますか?
魂抜きのお布施に明確な定価はありません。地域・宗派・寺院の格式によって幅がありますが、'3万〜5万円+お車代5,000〜1万円'が現実的な目安。菩提寺に直接「いくらお包みすればよろしいでしょうか」と聞いても失礼にはあたりません。むしろ確認してから準備する方が安心です。
Q6. 葬儀社・互助会で仏壇じまいを依頼できますか?
葬儀社・冠婚葬祭互助会は仏壇じまい単独サービスを提供している会社が少数です。提携先の仏具店・お寺を紹介してもらえる場合があるので、まず相談してみる価値はあります。費用は仏具店経由とほぼ同水準です。
まとめ:費用は'サイズ×方法×地域'で決まる
仏壇じまいの費用は、仏壇サイズ・処分方法・地域の3要素で決まります。
- 最安狙い → 小型仏壇 + ネット手配 + 不用品回収 = 2万〜3万円
- 標準パターン → 中型 + 仏具店一括 + 合同供養 = 6万〜10万円
- 正式に手厚く → 大型 + 菩提寺正式法要 + お焚き上げ = 15万〜30万円
業者選びは3社相見積もりが鉄則。「魂抜き」「運搬」「処分」の3項目を内訳明記で出してもらい、供養の手厚さと費用のバランスで選んでください。仏壇じまい全体の流れ・手続きは関連記事をご覧ください。






