「樹木葬を東京23区で探したいけれど、どの区のどの霊園を選べばいいかわからない」——そんな方向けに、本記事では23区を4つのエリアに分け、エリア別・予算別・アクセス別に樹木葬霊園の選び方を整理しました。23区に絞ることで通勤や日常の延長で見学しやすく、家族のお参りも続けやすくなります。
23区の樹木葬は30万円〜150万円と価格幅が広く、合祀タイプ・個別区画タイプ・家族区画タイプで選択肢が大きく変わります。「いま住んでいる区から近いか」「アクセスは公共交通で完結するか」「予算内で個別区画が確保できるか」の3軸で選べば、後悔しない樹木葬選びができます。
なぜ「東京23区」で樹木葬を探す人が増えているのか
樹木葬を23区内で検討する方が増えているのは、次の3つの背景があります。
- 家族のお参りやすさ——23区在住・隣接県在住の家族が、電車1本でお参りに来られる
- 継承者がいなくても契約できる——23区の樹木葬の多くが永代供養とセット。子や孫に負担が残らない
- 区民でなくても申込可能——青山霊園・染井霊園のような都立公営霊園は都民であれば申込可能、民間霊園・寺院樹木葬は居住地不問が一般的
一方で、23区内の樹木葬は土地代が反映されやすく、郊外型より2〜3割高めになります。費用を抑えたい場合は合祀タイプ、家族で長く使いたい場合は個別区画タイプ、という選び分けが必要です。
東京23区 樹木葬の費用相場
23区内で実際に契約されている樹木葬の費用相場は、タイプ別に次のとおりです。
タイプ | 費用目安 | 個別期間 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
合祀型(最初から合葬) | 15万〜35万円 | なし(即合祀) | 費用最重視・お一人様 |
集合型(一定期間個別) | 30万〜70万円 | 7〜13回忌 | 個別期間が欲しい・夫婦 |
個別区画型 | 50万〜120万円 | 33回忌 | 長期個別・家族2〜4名 |
家族区画型 | 100万〜200万円 | 合祀なし/世代承継可 | 家族で代々使いたい |
23区の特徴は、同じタイプでも区によって5〜20万円の価格差があることです。都心3区(千代田・港・中央)は最も高く、城東・城北の郊外寄り3区(足立・葛飾・江戸川)は比較的安く設定されています。
城東エリア(台東・墨田・江東・荒川・足立・葛飾・江戸川)の樹木葬
城東エリアは下町の雰囲気を持ち、由緒ある寺院樹木葬が多いのが特徴です。アクセスは東京メトロ・都営地下鉄・京成電鉄が中心で、千葉方面の家族にも便利です。
- 谷中霊園(台東区)——都立公営霊園。由緒ある桜並木が魅力で、樹木葬区画は人気抽選
- 回向院(墨田区)——両国エリアの伝統寺院。歴史ある墓地と新しい樹木葬区画
- 富岡八幡宮系霊園(江東区)——下町の寺院樹木葬。深川エリアからのアクセス良好
- 西新井大師系(足立区)——西新井大師の境内・周辺寺院での樹木葬。北千住からアクセス可
- 帝釈天系(葛飾区)——柴又エリアの寺院樹木葬。京成線で都心から30分圏
城東エリアの費用相場は合祀型25〜40万円・個別区画型60〜100万円。下町情緒と公共交通の便利さを両立したいご家族におすすめです。
城南エリア(千代田・港・新宿・渋谷・品川・目黒・大田・世田谷)の樹木葬
城南エリアは都心の利便性と閑静な住環境が両立する人気エリア。費用は23区で最も高くなりがちですが、アクセスとブランド性を求める方に選ばれています。
- 青山霊園(港区)——都立公営。著名人の墓所も多く、桜の名所。倍率は最高クラス
- 麻布・赤坂エリア寺院樹木葬(港区)——都心一等地。費用は高めだが地下鉄複数路線アクセス
- 祐天寺系霊園(目黒区)——歴史ある寺院の樹木葬区画
- 池上本門寺(大田区)——日蓮宗の大本山。広大な境内に樹木葬・永代供養区画
- 烏山樹木葬墓地(世田谷区)——閑静な住宅街、京王線・小田急線からアクセス可
城南エリアの費用相場は合祀型30〜50万円・個別区画型80〜150万円。都心アクセスを重視する方、ブランド霊園にこだわる方に向いています。
城西エリア(中野・杉並・練馬・豊島)の樹木葬
城西エリアは住宅街の落ち着いた雰囲気が魅力で、JR中央線・西武線・東武線沿線の家族に便利です。費用バランスが良く、近年人気が急上昇しています。
- 染井霊園(豊島区)——都立公営。桜の名所「染井吉野」発祥の地。樹木葬区画あり
- 巣鴨樹木葬墓地(豊島区)——巣鴨駅至近。シニアの街として知られる立地
- 善福寺系(中野区)——緑豊かな寺院樹木葬
- 妙法寺・永福寺系(杉並区)——閑静な住宅街の寺院樹木葬
- 練馬区民聖苑周辺寺院(練馬区)——西武線沿線で郊外感のある樹木葬
城西エリアの費用相場は合祀型25〜40万円・個別区画型60〜110万円。23区内でも費用バランスが取れているエリアで、コスパ重視の方におすすめです。
城北エリア(文京・北・板橋)の樹木葬
城北エリアは歴史ある寺院と新興霊園が混在するエリア。文京区は学術と仏教の街、北区・板橋区は緑豊かな郊外寄りです。
- 護国寺・伝通院(文京区)——歴史ある寺院の樹木葬区画。由緒重視のご家族に
- 飛鳥山霊園周辺(北区)——王子・赤羽の寺院樹木葬。JR京浜東北線・埼京線アクセス
- 城北浄苑系(板橋区)——板橋・赤塚エリアの大型公営霊園・樹木葬区画
城北エリアの費用相場は合祀型25〜45万円・個別区画型65〜110万円。歴史と緑のバランスを求める方、埼玉方面の家族からのアクセスを重視する方に向いています。
予算別おすすめ:30万・50万・100万円
「総額の予算」から逆算して選ぶ場合のおすすめタイプを、予算別に整理しました。
30万円以内:合祀型・最初から合葬
30万円以内の樹木葬は、ほぼすべて最初から合祀型(共同区画に直接埋葬)です。'お一人様'・'継承者なし'のシニア層に人気が高く、契約手続きも簡素。城東・城北エリアの寺院樹木葬で複数の選択肢があります。
注意点は、納骨後に遺骨を取り戻せないこと。家族が後から「個別墓を建てたい」と希望しても物理的に不可能です。家族と十分話し合った上で選択してください。
50万円前後:集合型・7〜13回忌までの個別期間
50万円前後では、7〜13回忌までの個別安置期間がついた集合型を選べます。プレートに故人の名前を刻み、一定期間は個別にお参りができ、その後合祀されるタイプです。
城東・城西エリアに選択肢が多く、お一人様〜ご夫婦に向いています。「すぐ合祀は心理的に抵抗がある」という方の最適解です。
100万円前後:個別区画型・33回忌まで個別
100万円前後では、33回忌まで個別区画を確保できる本格的な樹木葬を選べます。家族2〜4名が同じ区画に入れる設計が一般的で、子・孫世代まで「お参りする場所」が明確に残ります。
城南・城北エリアの霊園で選択肢が広く、長期視点で家族の供養を考えるご夫婦・ご家族におすすめです。100万円超の家族区画型なら世代承継も可能になります。
東京23区で樹木葬を選ぶ7つのポイント
- 家族と相談してエリアを絞る——「家族が無理なくお参りできる範囲」を最初に決める。23区内なら東京駅から30分圏が目安
- アクセスは「最寄り駅から徒歩10分以内」を基準に——高齢者・足の悪い家族でも参拝できる立地か
- 合祀タイミングを契約書で確認——'当日合祀/7-13回忌/33回忌/合祀なし'のどれか書面で確認
- 個別プレート・銘板の有無——お参りで「ここに眠っている」と特定できるか
- 年間管理費・追加費用の総額確認——初期費用以外の維持コストも見積書に明記してもらう
- 法要サポートの範囲——年忌法要・お盆合同法要が含まれるか、別途依頼可能か
- 運営寺院・霊園の信頼性——既存契約者区画を見学し、数年経過した区画の管理状態を確認
東京23区の樹木葬 よくある質問
Q1. 23区の樹木葬は、区民でなくても申込めますか?
民間霊園・寺院樹木葬は居住地不問が一般的です。ただし都立公営霊園(青山霊園・谷中霊園・染井霊園など)は東京都民であることが条件で、抽選倍率も非常に高くなります。住民票が23区外の方は、民間霊園・寺院樹木葬から選ぶのが現実的です。
Q2. 23区の樹木葬で最も安く始められるのはいくらですか?
合祀型なら15万円〜から契約可能な霊園もあります。ただし'15万円〜'と表示されている場合、年間管理費・銘板彫刻料・納骨料が別途かかるケースが多く、総額では25〜35万円に着地することが一般的です。「総額には何が含まれるか」を見積書で必ず確認してください。
Q3. 子どもがいるのですが、樹木葬を選んでもよいでしょうか?
継承者がいる場合でも樹木葬は選べますが、事前に家族で話し合うことが後悔を防ぐ最大のポイントです。'家族墓を望むのか''樹木葬で問題ないのか'は世代によって価値観が異なります。家族区画型樹木葬(100万円超)であれば家族で代々使えるため、選択肢として検討価値があります。
Q4. 23区の樹木葬で「お参りする場所」が明確なタイプはどれですか?
個別プレート付きの集合型・個別区画型が、お参りする場所が明確になります。シンボルツリー共用型・合祀型は、特定の場所を拝めないため「どこに納骨されたかわからない」という心理的な後悔につながりがちです。'お参りで手を合わせる場所'を必ず見学時に確認してください。
Q5. 23区の都立公営霊園と民間霊園、どちらが良いですか?
都立公営霊園は費用が安く・運営が安定し・由緒ある立地が魅力ですが、抽選倍率が高く(青山霊園で10倍超)必ず申込めるわけではありません。一方、民間霊園・寺院樹木葬はすぐ契約可能で選択肢が豊富。'公営でなければダメ'という制約がなければ、両方を比較検討するのが賢明です。
Q6. アクセスはどのくらいの距離が現実的ですか?
家族のお参りが続くためには、自宅から1時間以内・最寄り駅から徒歩10分以内が理想です。23区内なら多くの霊園がこの条件をクリアします。郊外への墓じまい・改葬では、'お参りに行かなくなる'リスクを真剣に考慮しましょう。
まとめ:23区の樹木葬は「エリア・予算・タイプ」の3軸で選ぶ
東京23区の樹木葬は、'城東・城南・城西・城北'のエリア軸、'30万・50万・100万円'の予算軸、'合祀・集合・個別区画・家族区画'のタイプ軸の3つで整理すれば、自分と家族にとって最適な1つが見えてきます。
- 家族のお参りやすさを最優先 → 居住地から1時間以内・駅徒歩10分以内のエリアで絞る
- 費用を最重視 → 合祀型(15〜35万円)、ただし家族の同意は必須
- 個別期間が欲しい → 集合型(30〜70万円)でプレート付き
- 家族で長く使いたい → 個別区画・家族区画型(100万円〜)
契約前には必ず、異なる季節に2回以上の現地見学・家族同行・契約書での合祀タイミング確認を行ってください。後悔のない樹木葬選びは、契約前の確認の丁寧さで決まります。関連記事も併せてご活用ください。






